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所有不動産記録証明制度がはじまりました〜全国に所有する不動産を一覧で把握できます

所有不動産記録証明制度とは
2026年(令和8年)2月2日より「所有不動産記録証明制度」が施行されました。
「所有不動産記録証明制度」とは、不動産の登記名義人の住所及び氏名をもとに、その登記名義人が全国に所有する不動産の登記記録を一覧で証明する制度です(不動産登記法119条の2)。
これまでの所有不動産の確認方法
これまで、所有不動産を確認する方法として以下の3つの方法がありました。
いずれもメリット・デメリットがあることから、これまではいくつかの方法を組み合わせるなどして相続登記等に際しての所有不動産の確認を行ってきました。
| 固定資産税 納税通知書 | 名寄帳 | 権利証 または 登記識別情報通知 | |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 毎年4月頃に納税義務者の自宅に送付される | 不動産の所在する自治体への申請により取得する | 売買・相続などで権利を取得した際に交付される |
| メリット | 特段の申請がなくとも一定時期に自宅に送付される | 私道部分など非課税の不動産も記載される | 通常手元に保管されており確認が容易 |
| デメリット | 私道部分など非課税の不動産は記載されず不動産の把握が漏れる可能性がある | 申請した自治体にある不動産のみの把握にとどまる | 紛失している場合には不動産の内容を確認できない |
| 費用 | なし | 1通300円程度 | なし |
所有不動産記録証明制度のメリット
所有不動産記録証明制度のメリットは以下の通りです。
1.相続登記等に際して、手続きにおける不動産の漏れを防ぐことができる
所有不動産記録証明書により、被相続人の所有する全国の不動産を一括して確認できることから、相続登記等に際して、より高い精度で不動産の漏れを防ぐことができます。
2.遺言等の生前対策において、不動産の承継先などよりきめ細かな生前対策を行うことができる
所有不動産記録証明書により、遺言者等の所有する全国の不動産を一括して確認できることから、遺言等の生前対策に際して、不動産の承継先の明確化など、よりきめ細かな対策を行うことができます。
所有不動産記録証明制度の注意点
所有不動産記録証明制度は、不動産の登記名義人の住所及び氏名をもとに、その登記名義人が全国に所有する不動産の登記記録を一覧で証明する制度です。
したがって、たとえばAさんが複数の不動産を所有している場合において、従前の住所で登記しているB不動産と現在の住所で登記しているC不動産がある場合には、B不動産とC不動産は同一の所有不動産記録証明書には記載されず、1つの証明書ですべての不動産を把握することができない点に注意が必要です。
これは、婚姻前の姓と婚姻後の姓でそれぞれ登記されている不動産を所有している場合についても同様です。
所有不動産記録証明書の取得手続き
1.請求できる人
(1)所有権の登記名義人
(2)(1)の相続人その他の一般承継人
※いずれも法人を含みます。
※代理人による請求もできます。
2.請求の方法
すべての法務局・地方法務局(支局・出張所を含む)で書面またはオンラインで請求することができます。
書面請求の場合には、郵送での請求もできます。
3.手数料
検索条件1件につき1通あたり
| 請求方法 | 手数料 | |
| 書面請求 | 1,600円 | |
| オンライン請求 | 郵送交付 | 1,500円 |
| 窓口交付 | 1,470円 | |
4.必要書類
| 必要書類 | 備考 | |
| 所有権の登記名義人 | ①印鑑証明書 | 発行期限なし 請求書に実印を押印 原本還付不可 |
| ②本人確認書類の写し ※①②はいずれか一方 | マイナンバーカード、運転免許証など 書面請求の場合のみ必要 窓口では原本提示が必要 | |
| ③過去の氏名や住所を検索条件とする場合、これらを証する情報 | 戸除籍謄本、住民票の写し、戸籍の附票の写しなど | |
| 相続人その他の一般承継人 | ①~③の書類 | |
| ④所有権の登記名義人との相続関係・承継関係を証する情報 | 戸籍謄本、法定相続情報一覧図の写し、会社法人等番号(法人の場合)など | |
| ⑤被相続人または被承継人の過去の氏名や住所を検索条件とする場合、これらを証する情報 | 除籍謄本、除かれた戸籍の附票の写しなど | |
| 代理人 | ①~③または ①~⑤の書類 | |
| ⑥委任状 | 請求人の実印を押印し、請求人の印鑑証明書を添付 |
※原則として原本の提出が必要です。ただし、①印鑑証明書・⑥委任状を除き、原本と併せてコピー(原本と相違がない旨を記載し、請求人本人の記名がされたもの)を提出した場合には、手続完了後、原本が返却されます。
※法定相続情報番号、戸籍電子証明書提供用識別符号又は除籍電子証明書提供用識別符号を取得している場合には、これらの情報を提供することにより、「③所有権の登記名義人との相続関係・承継関係を証する情報」の提出に代えることができます。
※オンライン請求の場合には、必要書類も全てオンラインで提供する必要があります。